日本人に適したダイエット」カテゴリーアーカイブ

ビタミン のメリット、 効能 効果 を利用しておこなう ダイエット に関する情報。 日本人に合った食生活、ダイエットに関して。

最初にみそ汁、ご飯とおかずを6対4の割合で食べる お米ダイエット がブーム

ご飯の量は1日2合

やせたいという人の多くは、体重の変化ばかりを気にするあまり、すぐに減量効果の出やすいダイエット法に頼ろうとしますが、これは間違いです。健康的にやせたかどうかを見るには、体重の変化よりも、体型の変化に注目しなければいけません。

ぽっこりおなかをへこませたいという人には、ご飯をたくさん食べる「 お米ダイエット 」が効果的です。実際、ご飯をたくさん食べて、おなか周りのぜい肉がとれて、グッと引き締まる人が急増中です。しかも、体力がみなぎるようになって肌ツヤまでよくなると大好評です。

食事でとったカロリーを効率よく燃焼(代謝)させる栄養バランスは、炭水化物60%以上、たんばく質15%、脂質20~25% です。これを簡単に覚えるには、お弁当箱をイメージして、ご飯がだいたい6割で、残り(みそ汁とおかず)が4割と覚えておきましょう(ご飯8割、おかず2割にすればさらに効果的)。

おダイエットでは、具だくさんのみそ汁と1日2合のお米(炊いたご飯ならお茶碗5杯分)を食べます。

おかずが多いとご飯をたくさんは食べられないので、栄養は具だくさんのみそ汁でまかない、おかずは1品程度にします。問食におにぎりを食べれば、無理なく1日2合のご飯が食べられます。

みそ汁の具には、色の濃い野菜や根菜類、キノコ、海藻、豆腐や油揚げなどの大豆食品などがおすすめ。これらには代謝を高めるビタミンやミネラル(無機栄養素)が豊富です。

それでは、「お米ダイエット」のポイントです。

まずは、最初にみそ汁を食べて体を温めます。朝から体温が上がると、カロリーの消費が高まります。また、米とみそを組み合わせると、アミノ酸(たんばく質の構成成分)のバランスがよくなり、代謝を促進します。

ご飯は、甘く感じるまでよく噛んで食べます(最低30回)。時間は1食に20分以上かけるようにしましょう。丼ぶりものは、かむ回数が減ってしまうので、なるべく避けましょう。

ご飯に雑穀をまぜることをすすめています。雑穀をまぜるとかみ応えがよくなるのに加え、ビタミンやミネラル、食物繊維など、日本人が不足しがちな栄養素を十分にとることができます。

太る原因ともいわれるお米などの糖質だが不足すると脂肪が燃焼しにくくなり痩せないも参考にしてください。

日本人に未来をつくるためのビタミンダイエット

現代の日本人が変えることができる内在環境および外部環境をそれぞれの宿命に対しどう変えていくか、その具体的方法が21世紀の新しい健康(ダイエット)法です。

内在環境の宿命では順応できない外部環境は、「栄養過剰の栄養失調」といわれる代謝がアンバランスになる食事と、「日本人の遺伝や代謝システムを無視した食の氾濫」という現代の食環境です。

この外部環境を私たち日本人の誰もが順応できるよう、変えていく必要があるのです。ビタミン・ダイエットでは、「栄養過剰」と「日本人の遺伝や代謝システムを無視した食の氾檻」に対しレジスタント・スターチ・ダイエットを、「栄養失調」に対しビタミン・ダイエットを、21世紀の新しい健康法として考案し代謝のアンバランスを是正しました。
それに加えバランスの取れた栄養を100パーセント、エネルギーと新しい細胞にきちんと代謝し、「身体的ストレスの縮小」を改善するためにエクササイズとして日本人用にボディ&エネルギーメイク・ダイエットが必須です。

またこの3つのダイエットをきちんと実行し続けながら、現代人を取り巻く外部環境の「精神的ストレスの増大」や高齢化・人口減少社会という宿命に順応しなければなりません。そのために精神的安定と個の確立が必須不可欠なのでメンタル・ダイエットをプログラムしました。この合わせて4つのダイエット健康法を現代人に最適なビタミン・ダイエットいいます。

内在環境

  • 遺伝(宿命)
  • 代謝システム(宿命)
  • ボディ&エネルギーメイク・ダイエット
  • メンタルダイエット
  • 外部環境

  • レジスタント・スターチダイエットビタミン・ダイエット
  • 精神的ストレス
  • 高齢化・人口減少社会
  • 国民レベルでの健康

  • 成人病を含む疾病予防、未病の社会
  • 精神的安定社会、社会の成熟
  • 個の社会的安定、個の確立

遺伝、代謝システム、精神的ストレス、高齢化・人口減少社会

日本人の特徴的な部分

内在環境の宿命(私たち個人の宿命)

  • 遺伝…乳糖不耐症と倹約遺伝子
  • 代謝システム…日本人特有の代謝システム
  • 外部環境の宿命(社会の宿命)

  • 精神的ストレス社会…身体的ストレスと精神的ストレスのアンバランス
  • 高齢化・人口減少社会…齢者急増と人口減少

この1~4の4つの宿命をしっかり理解したうえで対策を立てていかねばなりません。未来のビジョンに向け変えることができない内在環境に対し、変えることができる外部環境をどう変えていくのか。また変えることができない外部環境に対し変えることができる内在環境をどう変えていくのか。つまりそれが現代の健康法になるのです。それでは、まずこの4つの宿命についてです。

遺伝…乳糖不耐症と倹約遺伝子

「乳糖不耐症」

日本人を含む東洋人は、乳糖不耐症といって乳に含まれる乳糖「ラクトース」を消化するのが得意ではありません。その原因は乳糖分解酵素であるラクターゼ(離乳期までの哺乳類にとって、母乳に含まれる唯一の炭水化物である乳糖を消化する重要な酵素) で、離乳期以降急激にその活性が低下します。
そして成人してからも、その活性は、低い状態が続くのです。これを成人型ラクターゼ欠乏症といい、全人類の半数近くがこのパターンなのです。
間違えてはいけないのは、東洋人は全くラクターゼを持っていないのではなく、活性が落ちているだけで、決して乳製品を食べたり飲んだりできないわけではありません。全くラクターゼを持っていない人を遺伝性ラククーゼ欠損症といい、日本人では1年に1人しか出生しない稀な疾患です。また、活性が落ちている人は、個体差があるものの5~30パーセントくらいに低下しているといわれ、日本人の成人が1日に飲める牛乳の限界は、400cccまでと考えられているのです。
この成人型ラクターゼ欠乏症は、哺乳類としては正常な姿です。
しかし、欧米人の中には成人してからもラクターゼ活性が高いまま維持でき、乳製品を十分に消化できる人もいます。
これは1万年以上前に生じた突然変異により、優性遺伝で広まったと考えられています。ここで問題なのが「私たち日本人も乳製品を摂る習慣によりラクターゼ遺伝子が活性化され乳糖を消化できるようになる」という考えと、「ラクターゼ遺伝子の活性は遺伝子の突然変異でしかあり得ない」という2通りの考え方があるということです。
つまり、日本人も乳製品を摂り続けていけば、乳製品を十分に消化できるようになれるかどうかという問題です。
実は、専門家のあいだでは現在のところ後者の遺伝子説の方が有力視されています。この考え方は人類にとって非常に大きな問題で、人類は、遺伝子の突然変異の発現を境にして「農耕+狩猟民族(広義の農耕民族)」と「農耕+牧畜民族(広義の牧畜民族)」とに分かれたということにも繋がります。
現在、遊牧生活を送っている民族も、もともと乳を飲んでいたからラクターゼ酵素を活性化できるようになつたのではなく、遺伝子の突然変異によって成人しても乳を飲めるから牧畜生活を選択する結果になつたということです。それにより、2つの民族は住処をそれぞれ適したところに変え、それぞれの特徴を待った食を含めた文化圏を育むことになつたのです。

日本人は「農耕+狩猟民族」として、欧米人は「牧畜+農耕民族」として生きていく宿命を背負っているといえるのです。そしてそれは、今後も延々と次の突然変異が起こるまで続くのです。私たちの遺伝子からくる代謝システムは、明らかに欧米人のそれとは異なります。

世界がいくら融合しても、これだけは変えることができない宿命として、それぞれの民族が理解し合わなければなりません。そしてそれは、はっきりいって経済よりも優先しなければならない事実なのです。
では、牧畜民族が消化でき、農耕民族が消化しきれない乳製品に対し、私たち日本人(農耕民族) はどのように対処すればよいのでしょうか?
乳製品はその性質上、脂肪が多く高エネルギー食品です。乳児が生きるために必要なさまざまな栄養素を含んだ完成された食品ではありますが、成人には脂肪過多、食物繊維はゼロの不完全食となつてしまいます。もちろん、これだけでは欧米人でも生きられません。基本的にはアレルギーがなければ自分で摂れる範囲で摂っても良いのですが、反対に毎日絶対摂ってはいけないものでもありません。ただし乳製品同士の食べ合わせや、過剰摂取は日本人である以上絶対に控えた方が賢明です。
乳製品は日本人の場合、1日1食以下を厳守した方が良いと思われます。なぜなら日本人は欧米人ではないし、これからも欧米人にはなれないのですから。

  • 「農耕+狩猟民族」の食事は和食が基本
  • 「牧畜+農耕民族」の食事である欧米食は控えめに

倹約遺伝子

倹約遺伝子とは、飢餓に備えてエネルギーをセーブすることにより脂肪を蓄えるための遺伝子です。この遺伝子は優性遺伝で受け継がれ、この遺伝子を持った人は、1日に消費する基礎代謝によるエネルギー使用量が普通の人に比べ200キロカロリー少なくセーブされていることが分かっています。
つまり飢餓の時代には、摂るカロリー数が少ないわけですから、出すエネルギーが少なくセーブできるので、飢餓という環境に順応でき有利に働きます。しかし、現代のような飽食の時代には、摂るカロリーが多いにもかかわらず、出すエネルギーが少なくセーブされてしまいますので、肥満者を急増させてしまうのです。この遺伝子を保有する人が多い国民ほど太りやすい国民といえるのです)。
日本人のこの遺伝子の保有率は39%といわれ、1位のピマインディアン(日本人と同じモンゴロイド) の54%トについで世界第3位であることが分かりました。
アメリカ人は黒人が約25%、白人が11%と日本人に比べはるかに太りづらいといえます(ここで注意が必要なのは、この遺伝子だけが肥満にかかわっているわけではないということです)。
日本人は太りやすくやせづらい遺伝の性質を持っているということを、宿命として受け入れて生きていかなければなりません。

代謝システム

この代謝システムの宿命を理解する際に注意しなければならないことは、単に日本人特有の代謝システムを知ればいいのではなく、宿命以前の宿命である人頬共通の代謝システムも、日本人の宿命であることをしっかり理解しなくては意味がないものになってしまうということです。
その理由は、私たちが享受している欧米食は日本人特有の代謝システムに合わないだけでなく、人類共通の代謝システムにも合わない食事だからです。
その証拠に欧米人は日本人特有の代謝システムを持っていないにもかかわらず、日本人よりはるかに多くの成人病を発症しています。
つまり欧米人は、自分たちがつくり出した欧米食に順応しきれていないのです。それは欧米食が人類共通の代謝システムでも、順応できない食事だからです。
日本人より腸が短く、乳糖不耐症でなく、インスリンを俊敏に分泌でき、倹約遺伝子の保有率の少ない欧米人ですら順応できない食事に、日本人がどうして順応できるのでしょうか。
欧米人は乳糖不耐症を克服し、食の幅が広がり、環境に順応しているように見えますが、実際にはそれがあだとなっているのです。このままでは欧米人も、人類共通の代謝システムを宿命としたうえで食事を再編しないと淘汰される可能性が高いといえます。
乳糖不耐症でないという能力は、いざというときに使うもので、それを強く意識した食事は、欧米人でも控えめにしなければならないのです。

精神的ストレス社会

人類は、食料を獲得し続けるために労働を続けてきました。人類の歴史は、そのほとんどが肉体労働という身体的ストレスの中で明け暮れていたといえます。
そして近代西洋文明は、人類をこの肉体労働という身体的ストレスから解放するために、さまざまな労働を機械によりオートメーション化していったのです。
そして現代文明といえば、健康に無配慮につくり出された物質文明となり、経済、交通、流通、情報交換のどこを見ても、身体的ストレスは縮小しています。というより現代文明とは、人類を身体的ストレスから解放するために発展してきたといってもいいすぎではない感があります。しかし身体的ストレスから徐々に解放された反面、肉体労働は頭脳労働に変わり、ストレスは身体的なものから精神的なものへと加速度的に移行していったといえます。

現代社会がもたらした最大の外的環境の変化は、「身体的ストレスの縮小」と「精神的ストレスの増大」なのです。しかしこの傾向は今後も続きそうな社会情勢ですし、21世紀を生き抜くうえで宿命として受け入れて対応していく必要があります。
そもそも私たち人類はさまざまな外的ストレスに対し、抗ストレスホルモンを副腎という内分泌臓器より分泌し順応してきました。
ストレスは身体的なものと精神的なものに2分されますが、それぞれの反応は異なります。人類は、歴史以来ずっと身体的なストレスにさらされてきたために、身体的ストレスには順応しやすく、すぐに慣れるのですが、

精神的ストレスにはなかなか順応できず慣れにくい生物なのです。そして、もうlつ知らなければならないことは、ストレスとは決して健康の敵ばかりではないということです。
ストレスは、ありすぎても、なさすぎても健康を害するのです。逆に言えば、ある程度ないとそれはそれで問題ということなのです。現代社会の宿命である「身体的ストレスの縮小」に対しては、身体的ストレスを付加する必要があり、「精神的ストレスの増大」に対しては、それを軽減するための内在環境の変化が必要なのです。

高齢化・人口減少社会

日本人の人口は、このまま推移しますとここ数年をピークに、2050年には8000万人弱の第2次世界大戦直後並みになり、2世紀初頭には3000万人という江戸時代後期並みにまで激減すると予測されています。高齢化率(65歳以上の人が人口に占める割合) も、ここ数十年の間に35%に向け急増し急速に高齢化社会になっていくのです。

一般的に人口問題を考える際に、出生率は社会の成熟度にかかわった関数であり、人口予測はこの社会の成熟度により変化し得るものです。
社会の成熟は個の確立によってのみ成し遂げられるもので、人口減少社会では自然に個の確立を招くといわれています。しかし社会常識が個の確立を妨げている国では、子供は生まれなくなり崩壊の危険性が高まります。
分かりやすくいえば男女差、年齢差、学歴などを既得権として維持し安易に個を排除する組織が強い限り、社会は成熟できず出生率は際限なく低下するのです。
日本が今後成熟社会になるためには、1人ひとりが個の確立を図り、自分の考えで人生を全うし、子孫を残していく覚悟が必要なのです。

その意味で日本人は、これから他のどの国民よりメンタルを強化する必要があるといえます。21世紀は自分自身の責任で自分らしく生きる時代となるのです。
逆にそうしなければ日本人は、21世紀を生き抜くことはできないのです。日本の高齢化社会は、基本的に戟後50年の死亡率の低下によってもたらされたものですから、今後人口減少を招くのは確実で、宿命ともいえます。

教育機関、医療機関、企業も含め現存するさまざまな機関が、未だこれまでの人口増加社会を前提としたシステムで構築されていて、このまま人口減少社会に突入すると破綻をきたすのは目に見えています。これからは人口減少社会という前提に立って、社会システムを構築し直さなければなりません。
そういった意味でも、このまま何もせずに現状を放置してしまうと、日本は淘汰される危険性の高い国といえるのです。高齢化社会としてのもう1つの視点は、人類だけに老後があるという事実です。私たちを取り巻くすべての生物の中で、老後が存在するのは人間だけです。老後には何か意味があるから存在するのです。その意味を追求することも、これからの高齢化社会をより素晴らしいものにするための大きな課題となるでしょう。

現代の日本人の健康状況

戦後をターニングポイントに日本人の生活は欧米化し、驚くべき変貌を遂げてきました。世界でも有数の経済国家に成長した日本は物質的にも恵まれみんなが教育を受けられ、飢餓とも無縁になりました。さらに衣食住という生活基盤も世界のどんな国と比較してもひけをとらないくらいにモノが満ちあふれています。

しかしその反面、半世紀を経過し定着したはずの欧米スタイルの生活習慣に対して、徐々に順応しきれない精神面、健康面も浮き彫りになってきたといえます。具体的にその間題点を総括し列挙してみると、

  1. 成人病の加速度的な急増
  2. 精神的荒廃に伴う犯罪や自殺率の増加(虐待、いじめ、引きこもりなども含む)
  3. 個人レベルでの自己責任の喪失

などが挙げられます。
特に1 の成人病の蔓延は深刻な状況で、ここ数十年の問に糖尿病は約27倍、アレルギー疾患は10倍以上、心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化性疾患も10倍以上、欧米型悪性腫瘍(乳ガン、大腸ガンなど) は比較しようがないほど急増しています。
今後も加速度的に蔓延する成人病の急増率には、歯止めがかけられないのが今の現状です。この健康面におけるさまざまな問題点に対し十分に分析を行い対策を立てなければ、順応しきれないという生易しいものでなく、「淘汰」という2文字をも考えなければならない時代が来るということを、私たちは自覚しなければならないでしょう。

人口という観点から見ても日本人の出生率は、ここ数年で頭打ちになりいずれ3000万人レベルまで激減することが予測されています。
私たちは、この戦後半世紀の生活を振り返り、日本人が何に順応できないためにこのような現状に追い込まれているのか、その原因を究明し、対策を立て、国民の誰もが実践できる形で21世紀を生き抜く新しい健康学を打ち立てていかねばなりません。

そのためには、疾病に対する捉え方も、今までの医学が推進している「治療という観点に立った原因究明・治療」だけでなく、「予防という観点に立った原因究明・未病」という新しい健康学を付加していかねばならないでしょう。

つまり現状を把握し、その原因を究明し、新しいビジョンを打ち立て、そのために何をしていくかを提示していかなければならないのです。

そこでビタミン・ダイエットでは予防・未病という観点に立ち、現代人を悩ませ苦しめる心身に出てくる症状は、私たちの内在環境(遺伝や代謝システム、生活習慣や思考習慣)が、外部環境( 食環境、生活環境やライフスタイルから生じるストレス、高齢化・人口減少社会など)と対帰し、順応しきれなかった結果として出てきたものと考えて対応していきます。それでは分かりやすく実例を挙げて解説してみましょう。

「糖尿病がなぜ、ここ数十年で約30倍近くも急増してしまったのか?」 もともと日本人は、米という難消化性デンプン質(レジスタント・スターチ) を数千年の間、主食としてきたために、吸収がゆっくりとしていて血糖の上昇も緩やかなため、膵臓からのインスリン(血糖を下げる唯一のホルモン) の分泌も緩除ですみました。

この日本人の米を中心とした食歴により、日本人の膵臓は急激かつ大量にインスリンを分泌し続ける能力を持ち合わせていないのです。これは、数千年に及ぶ長い食歴によりつくり上げられた日本人の代謝システムにおける宿命ともいえます。
それに対し、数十年の食環境の激変により代謝の早い加工食品や軟食で消化吸収の早い欧米食の氾濫から、現代人の膵臓には多くの負担がかかり続けていると考えられます。

そこにもう1 つ大きな要因が加わります。それは、飽食という新たな環境により発現する日本人の約40パーセント近くが保有している(世界で3番目に多い民族) 前述の倹約遺伝子です。これにより現代日本人は、どんどん脂肪を蓄え肥満になり、その脂肪細胞から分泌されるインスリンの血糖降下作用を妨げるホルモンの過剰分泌により、さらに膵臓よりインスリンを分泌せざるを得ないことになるのです。

つまり、ただでさえ無理をしている膵臓に肥満が加わると、インスリンが大量に出ているにもかかわらず、その効きが悪くなるため、さらにもっと大量のインスリンを分泌をしなければならなくなるのです。
それが持続すると膵臓が疲弊し、ついには破綻してインスリンを分泌できなくなり、糖尿病が発症するのです。糖尿病がこれほどまでに激増している最大の理由は、日本人の変えることができない遺伝や代謝システムという内在環境が、加工食品や欧米食という戦後導入された新しい食環境という外部環境に順応できないからなのです。

糖尿病は遺伝性のある疾患です。その遺伝性のある疾患がたった30~40年という一世代で27倍にも増加するなど、通常では起こり得ないことです。
よほど環境に順応できない原因があると考えて対処しなければ、恐竜が氷河期を迎え体温を維持できず滅びてしまったのと同じように、私たち日本人という民族も淘汰されてしまうということを意味しているのです。

日本人のように稀有な数千年にも及ぶ同じ食歴を持ち、それによりつくり出された代謝システムを持つ民族にとって、食環境の変化は命取りになりかねません。

日本人に合ったダイエットを行うのがこれからの大切なポイント

当然、日本人は欧米人ではありません。日本人としての誇りを持てとまでは言いませんが、日本の伝統食である和食は世界一であるという自覚は持っていいと思います。

健康を考える場合、農耕民族であった日本人の過去の食歴と生活様式の歴史は、絶対に無視できません。なぜなら3000年以上も同じ食生活を続け、つくられた私たちの代謝システムでは、欧米食の台頭と生活様式の急激なる変化に対しスムーズな代謝が行えない(順応できない)からです。

その結果が欧米型成人病の蔓延なのです。代謝を正常化するためには, この代謝システムの特徴を「人類共通のもの」と「日本人に特有」のものとに分けて、きちんと把握しておく必要があります。これを考慮せずに改善策が出てくるわけがないのです。

和食のルーツは、縄文時代の後期に伝わった稲作が日本各地に広がった弥生時代であり、それまでの狩猟採取をしていた縄文時代とは、ほとんど関係がないと考えられてきました。
しかし最近発掘されたさまざまな縄文時代の遺跡から出土した食料から、食材の数は哺乳動物60種以上、貝類350種以上、魚類35種以上、植物性食料5種以上(これも腐りやすく出土していない物やキノコ類も合わせると300種は超えると予測されています) にのぼり、鍋をしたり、刺身にしたり、スープにしたり、クッキーやだんごにしたり、パンにした形跡も発見されています。

また栄養学的にも栗やクルミをはじめとする堅果類が、米と同じ重要なカロリー源となっており、1日の総カロリーの60~70%は和食と同じように炭水化物で摂っていたようです。
栗が米に変わっただけで、これは現代と同じ栄養の摂り方であつたと考えられ、縄文時代に確立したカロリーの摂り方は、弥生時代になっても変わらず現代にまで延々と継承されてきたといえます。そういうことで実は、縄文食が和食のルーツではないかという説が専門家のあいだでは有力になってきています。