ガルシニアは運動との併用で効果的

ダイエットサプリメントのひとつに、ガルシニアがあります。ガルシニアは、正式にはガルシニア・カンボジアといい、インドや東南アジアに生育するオトギリソウ科の植物です。常緑の中~高木で5~9月頃にはオレンジくらいの大きさの黄色から赤みがかった実をつけます。果実は皮が薄く、縦に深い溝があり、フルーツの女王ともいわれるマンゴスチンの仲間になります。

果実や果皮は柑橘類に似た強い酸味があり、熟した実は果物として食べられます。果実や果皮は乾燥させて貯蔵され、カレーの味つけに使われたり、魚の塩蔵保存などにも用いられ、長年にわたりスパイスとして利用されています。

乾燥させたガルシニアの果皮の中には、ヒドロキシクエン酸(HCA)が多く含まれています。有機酸の一種であるヒドロキシクエン酸は、レモンなどの柑橘類に含まれるクエン酸と同じように爽やかな酸味があり、その構造もクエン酸ととてもよく似ています。摂りすぎてしまった炭水化物や甘いもののほか、すでに蓄積されたものの有効利用にも働きかけるとされているダイエット成分です。

有酸素運動で燃焼する脂肪の量を増やす

HCA(ヒドロキシクエン酸)は、次のように働き脂肪の燃焼を促します。

  • 有酸素運動をおこなうと脂肪や糖が燃焼しますが、クエン酸が余ると体脂肪に変わって運動の効果を減らします。そこでHCAは、この変化を阻止します。
  • 脂肪が筋肉内で燃えようとするときに妨害する物質を抑え、効率良く燃えるように働きます。

ガルシニアはこのHCAを有効成分としていて、肥満の抑制に効果的な素材として、多くのダイエット食品やサプリメントに利用されています。

体脂肪燃焼効果を高めるためには、有酸素運動をおこなうときに、ガルシニアのエキスが入ったサプリメントを摂取するのが良いです。おすすめの有酸素運動はウォーキングやサイクリングですが、効果的な利用法は、運動する30分以上前に摂取して、血中のHCA濃度を高めておくことです。

脂肪の多い食事をやめられない人にも向いていて、こういった食事をする前に摂取しておくと、脂肪の分解・吸収を促進する酵素の働きを抑え、食事でとった脂肪の吸収を妨げます。つまり、脂肪分を摂っても、体脂肪になりにくいのです。

1日の摂取量は750mg。1回の摂取量としては250mgで、食事や運動の前に、分けて摂取します。サプリメントには、ガルシニアエキスの含有量しか表示されていないものもあります。エキス中に含まれるHCAはだいたい40~60パーセントなので、250mgのHCAを摂るにはエキス500mgくらいを目安として摂取するとよいでしょう。

ガルシニア・カンボジアで食欲抑制、肥満防止